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公私の曖昧な「グレーゾーン」

2011.10.07

マンションの場合、日本の法律では室内は私、室外は公のものという形になっている。いわゆる共有部分というもので、たとえば玄関のドアなどはマンションの所有者であっても勝手に外観を変えたり、鍵を付け足したりはできない。公私の区別は厳粛なまでにはっきりとしている。一方、世界各地の居心地のよい村には、公私の曖昧なグレーゾーンがたくさんある。住民たちが長く住んでいて、親戚・姻戚関係が複雑になったり、長い歴史のなかで、そういうグレーゾーンが生まれてきたのだろう。そういう村の中庭を見ると非常に複雑に庭が重なり合っている。自分の家があって、それに接して自分の庭がある。自分の庭の向こうがみんなの庭である。そのみんなの庭も一つだけではない。庭を見ているだけで、複雑に複合して住んでいるのかよく分かる。今の日本のような所有の意識がはっきりした国では、そういうグレーゾーンをつくるのは難しいのは分かるが、本来、そういう曖昧さは必要なのである。

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