高気密・高断熱住宅に住むと、一番大きく変わるのは冷暖房の使い方と役割でしょう。従来は冷暖房といっても、ほとんどの場合、一部の必要な部屋だけを暖房し、玄関ホールや廊下、トイレなどまでは行なわれていないはずです。しかし、このような局所暖房は家の中に温度の低い部位を作り、結露やそれを原因とする問題を引き起こすので好ましくないことは、もうおわかりいただけたと思います。断熱と気密性能が向上すると、従来の三分の一から五分の一のコストで全室の冷暖房が可能になり、従来一部屋だけを必要なときに冷暖房していたのにくらべてもほとんど変わらない費用で全室冷暖房が可能になります。高い断熱性によって、どの壁の表面温度も一定に維持されるため、家の中での空気の対流が起こらず、天井付近だけが暖かくて足下が寒いといったこともなくなります。吹き抜けの場合でも、天井付近と一階の床面ですら温度差は二〜三度程度しかないので、シーリングファンやサーキュレータなどで暖かな空気を下におろす必要もありません。
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