軸組工法の強さは、多くの木が複雑に組み上げられながら、がっちりとした構造を造っていくところにある。柱と柱を組み合わせていくのだから、1本の柱に、他の柱との接合部分ができたり、敷居や鴨居が取り付けられたり、柱の中を貫きと呼ばれる板が通ったりすることになる。まるで、複雑な組み立てパズルだ。こうして家を組み上げていくためには、あらかじめ全ての柱を念頭に置き、計算しながら、柱を削ったり、穴を開けたりする指示を、墨で柱に書き込んでいかなくてはならない。
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その指示を少しでも間違えると、組み合わされるはずの柱が噛み合わなくなる。1カ所でも噛み合わないところが出てくると、それが他にも影響して、家は建たない。だから、どんな棟梁でも、最終的に、指示どおり削った木で家を組み上げる建て前の前の日は、柱が間違いなく組み上がってくれるかどうか、心配で眠れなくなるのだそうだ。